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恐怖のカレー

会議室の

座敷わらし

※実話です

第壱話

座敷わらしは、主に岩手県に伝えられる精霊的な存在で、座敷または蔵に住む神と言われ、家人に悪戯を働く、見た者には幸運が訪れる、家に富をもたらすなどの伝承がある。
『ウィキペディア(Wikipedia)』参照https://ja.wikipedia.org/wiki/座敷童子

座敷わらしの年恰好は3歳から15歳くらいと言われており、これまで男女の姿が目撃されており一説によると、ある会社の経営者が座敷わらしを目撃後、業績が急激に良くなり倒産を免れたという噂もあるとかないとか・・・

<社内目撃情報>
2019年6月19日(水)午後
本社工場2階 会議室
目撃者:経理部のY子

「ダイトクコーポレーションには、座敷わらしがいる!」
社内でこんな噂が広まったのは、Y子の目撃情報がきっかけだった。

ダイトクコーポレーションに現れた座敷わらしは、身長130センチくらい、年齢は10歳くらいの男の子だった。


目撃者は、経理部のY子。2019年6月19日 午後から経理部の4人が集まり会議室でミーティングをおこなっていた。

 

ミーティングも半ばが過ぎたころ、Y子の視界の隅を何かの影が通り過ぎた。誰かが入ってきたのか?とも思ったが、会議室には4人以外誰もいない。「見間違いかな・・・?」


会議室のドアは磨りガラスになっているので、Y子は廊下を人が通ったのかと思った。


そう考えていた時、もう一度影がY子の視界を横切った。

2回目なので今度は、はっきりと見えた!男の子の姿が見えたのだ!!白いシャツに黒いズボン。黒髪の小学生くらいの男の子。だが、「あっ!」と思った瞬間に彼の姿は消えていた・・・


ミーティング終了後、怪奇伝承に詳しい社長の小畠寛祐にこの不思議な話をしたところ、
微笑みながら、「座敷わらしが来てくれたのかもね」と優しい表情で言った。


Y子によると「全く怖くはなかったし、むしろ可愛い感じがした」とのことだ。


お化けの話が大の苦手なY子。そんな彼女の前に座敷わらしが現れたのは、もしかしたら彼のいたずらだったのかもしれない。

 


冒頭にもお話ししたが、座敷わらしは見た者と家に幸運をもたらすと言われている。


Y子においては彼氏が前よりもやさしくなった気がするし、ダイトクコーポレーションは、厳しい環境にある印刷業界においても、業績がさらに向上した。

 

どうやら座敷わらしが幸運をもたらすというのは本当の話のようだ。


その日以来、会議室には社員が持ち寄ったおもちゃやお菓子、ジュースなどが置かれている。座敷わらしの彼が、また遊びに来てくれることを願いつつ。
 

01座敷わらし.jpg

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